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マイナー好み

昔、FM岩手に勤めていたころ、各レコード会社のプロモーターが異口同音に私のことを「マイナー好み」と評した。プロモーターが持ってくる新譜を聞いて私が「これはいい!」と太鼓判を押すと、プロモーター諸氏は「斎藤純が褒めた曲は売れない」とがっくりするのだった。つまり、私は昔からマイナー好みだった。

毎年、この時期になると(音楽や小説などいろんなジャンルで)年間ベスト10が発表される。私もアンケートに応じて投票するのだが、私が選んだ本がベスト1に入ったことはこれまで一度もない。せいぜいベスト5から10のあいだに1冊入るくらいだ(5冊選んだうちの1冊だけですよ)。私が選ぶ本のほとんどはベスト11以下か、選外ですね。

別の角度から見ると、私が乗っているR1150ロードスターというマシンはBMWのなかでもたぶん一番売れていない車種だと思う。つまり、マイナーな車種なのだ。ツーリング中にR1150ロードスターに出会うことは、まずない。

そして、私が田園室内合奏団で担当しているヴィオラという楽器は、世の中で最も演奏する人が少ないオーケストラ楽器だろう(ヴィオラ奏者には必ず決まって「どうしてヴィオラを弾くようになったんですか」という質問が向けられる)。

私はジャズが好きで、なかでもマイルズ・デイヴィスが一番のアイドルだ。マイルズは超メジャーなジャズメンだが、ある人いわく「ジャズがメジャーだった時代はない(つまり、ジャズはマイナーな存在)」ので、はなから問題にならないそうだ。

絵に関しても、最も興味をもっているのは水彩画というジャンルだ。水彩画はタブロー(油絵)に対してデッサン(素描)などと呼ばれ、一段低く扱われがちだ(水彩画にあまり高い値がつかないことでも、これは明白)。また、日本ではほとんど観ることのできない(というよりも世界の美術界ではやはりマイナーな)アメリカ絵画も好きで、ハドソンリバー派やトーマス・コールらの作品を観るこめにわざわざニューヨーク、ワシントン、フィラデルフィアの美術館巡りをしたこともある。

そんなわけで私は、とことんマイナー好みなのである。で、付け加えておきたいのは、マイナー好みはしばしば「通好み」と混同されがちだが、私は決して「通」ではない。これは強調しておきたい。

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