盛岡ブランド宣言
昨日は盛岡ブランド宣言フォーラム(盛岡タイムスの記事がよくまとまっていますのでご参照ください)に行ってきた(しかし、なんで平日にやるんですかね)。
高橋克彦氏と赤坂憲雄氏(東北学というジャンルを確立)の対談から印象に残ったことを記しておきます。
高橋克彦氏の「老舗は経済ばかりでなく、文化の担い手でもあった。老舗がどんどん姿を消していくのは惜しい。老舗を大切にしよう。老舗が持つ古い建物の維持などには税金で援助をしてもいいのでは。それを不公平というのはおかしい」というお話に大いに同感(実際、郊外に大型店が進出する際、道路整備に税金を投じている) 。
赤坂憲雄氏の「役所からの一方通行ではなく、市民と一緒にこれを進めてきたことは評価できる。が、八方美人で総花的。後は覚悟の問題だと思う」、「盛岡は自転車が似合うまち。これもキーワードになるような気がする」というお話にも納得。そして、盛岡自転車会議を進めてきたことが間違っていなかった、と大いに励まされた(我田引水!)。
また、赤坂氏は「盛岡の文化力」が他と比較して抜きんでていることを再三強調された。そういえば、昔、筑紫哲也氏が朝日新聞の盛岡支局(現在は総局)に転勤してくるとき、上司から「盛岡か。あそこは文化のまちだ」といわれ、そのとおりだったと何かに書いていた(で、盛岡でお嫁さんをもらっていったわけですが)。しかし、文化の象徴的存在である古書店や喫茶店(まだ盛岡は多いほうだと思うが、どうかな)がどんどん姿を消している今は「文化のまち」から遠ざかっているような気がする。
関連して克彦氏から「岩手の民放局に一考を要したい。テレビをつければ、パチンコ屋のCMばかりだ。地元の小さな企業や老舗には安い料金を設定するなど優遇してはどうか」と苦言と提言があった。
「覚悟」というキーワードは一昨年、盛岡でおこなわれた社会実験(大通りのトランジットモール化)のフォーラムに出席した際に、ぼくが発言したことと重なりますね。要約しておきます。
商店街のほとんどはトランジットモールに反対の立場だった。が、来街者には好評だった。ここですでに消費者とのズレが生じている。消費者の立場になった「転換をする覚悟」が商店街には必要だ。
一方、消費者にも「自分たちのまちを守るために郊外の大型店では買い物をしないという覚悟」が必要だ。
郊外の大型店は地元の文化育成や、持続可能な開発という考え方とは無縁だ。儲けるだけ儲けて業績が落ちたらさっさと撤退して、他の土地で同様の商売をやる。その繰り返しだ。情けないことに、そういう旧タイプのカウボーイ型経済の権化みたいなところで嬉々として買い物をする消費者が圧倒的に多い。それは中心市街地の商店街に魅力がないせいかもしれない。
盛岡ブランド宣言は中心市街地活性化のチャンスでもあるし、これが「絵に描いた餅」に終わるか否か、中心市街地の商店街の人々が大きな鍵を握っていると思う。
ぼくなどは「京都のお土産です」とか「金沢のお土産よ」という具合にいただきものをすると、それがどんなものかよく知らなくても何となく「ああ、いいものをもらっちゃった」とシンプルに喜ぶ。それが「地域ブランド」なんじゃないだろうか。
1/29追記:今朝の盛岡タイムスに対談がまとめられていました
1/30追記:この催しが平日におこなわれたのは、出演者の日程の関係だったそうです。身内やお手盛りではなく、辛口の提言をしてくださる方に出席していただきたかったとのこと。もちろん、週末に開催したかったと残念そうでした。
「もりおか暮らし物語 盛岡ブランド日誌」がはじまりました。現場からのリアルタイムなレポートです。
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