盛岡ブランド認証制度
このコラムでも何度か盛岡ブランドについて書いてきた。盛岡でつくられる食材、特産品、民芸品などについて意識を高める意味で、盛岡ブランドという取り組みには大いに興味を持っているし、また応援したいと思っている。
ただ、盛岡市が地域ブランド戦略として進める「盛岡特産品ブランド認証制度」(盛岡タイムスの記事をご参照ください)には違和感を覚えないでもない。これは「お上のお墨付き」のようで抵抗を感じてしまう。本来、ブランドとはそういうものではないだろう(たとえば環境に配慮した商品に認定証を発行するという制度ならわかるのだが)。
スローフード発祥の地イタリアはピエモンテ州にバローロという素晴らしいワインがある。少し前までは無名のワインだったバローロが、どのようなステップで世界の一流ブランドの仲間入りを果たしたのか。豊富な資金と人材が投じられたが、それを支えたのは「食はイタリアが世界に誇るアートである」というひとつの哲学だった。
その努力が世界のワイン好きに認められたわけで、決してイタリア政府やピエモンテ州から「お墨付き」をもらって世界にひろまったわけではない。
なんだか志が違いすぎるなあ。偏差値教育を受けてきた団塊の世代特有の「点数主義」がこんなところにまであらわれているような気がするのは、ぼくだけだろうか。認証を受けなければブランドとして認めないという風潮になったら、それもいやですね。
だいいち、「そんな認証など受けなくても、うちは盛岡ブランドとしてやっていける」という商店、生産者だって少なくないだろう。逆にいうと、「認証されなければブランドとして認知されない」程度のものが認証を求めるということになるかもしれない。
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コメント
まさに納得。
某県の認証制度に関係する仕事に少し携わった経験から言っても、自治体の関係者さんは真面目にがんばるのだけれど、まずもって生産者が乗ってこない。
その認証マークを付けたからといって売れるわけではないのだから、当然といえば当然です。
バローロは昔から有名だったわけではないんですね。知らなかったです。
投稿: dunkel | 2006年4月14日 (金) 22時12分
dunkelさん、どうも。
スローフードについては金丸弘美さんの講演の受け売りです(笑)。
投稿: 著者 | 2006年4月15日 (土) 14時20分
認証されたことがきっかけになって、いいものが皆に知られればいいとは思います。
しばらく前、東京に大道芸の認証(?)制度ができると聞きましたが、その後どうなったことか。お役所のお墨付き大道芸なんて・・・と話題になっていました。
この場合は、認証(?)を受けないと本当に芸禁止となる予定だったらしい。
投稿: ゆいす27 | 2006年4月15日 (土) 21時58分
ゆいす27さん、どうも。確かにこれまで知られていなかったものが認証制度によってひろまるという効果は期待できますね。
でも、ジャジャ麺も冷麺も認証制度などなくてもひろまったこともお忘れなく。
大道芸の許可制はパリの地下鉄の制度の流入ですね。制度ができる前は警察に追い払われたり、暴力団にショバ代を取られるなど、大道芸ができる状況ではなかったのです。
つまり、大道芸を制限するのではなく、天下晴れてできるようにしたのが同制度です。
また、レベルの低い大道芸はある意味で迷惑です。上野公園で見る大道芸は素晴らしいですよ。
投稿: 著者 | 2006年4月15日 (土) 22時30分