« ふたりの巨匠 | トップページ | 風邪予防 »

館長講座を聴く(岩手県立美術館)

岩手県立美術館がひらいている館長講座(今年度のテーマは「ヴェネツィア派と北イタリアの絵画」の第3回(10月22日・日曜日午後2時~4時)は実に楽しかった。

ルネサンスやバロックの美術を観るには聖書の知識が不可欠なのだが、イタリア・ルネサンス美術がご専門の佐々木英也館長が噛み砕いた解説(クリスチャンが聞いたら卒倒したかもしれない)をしてくださったおかげで、これまで「教科書に載っている絵」という見方をしていた作品が、ぐっと身近なものになった。

ティツィアーノが当時の画壇で果たした役割は大きく、ティツィアーノの登場によって西洋美術は大変革を迎えたという。歴史的に突出していた、というなら、その後に忘れ去られる場合もあるが、ティツィアーノの芸術は今日もなお高みにある。だから、画家はティツィアーノに今も必死に学ぼうとするし、美術愛好家からも変わらぬ称賛を得ている。

難しい話を難しいまま話すことは誰にでもできる。が、佐々木館長はかなり高度な内容を、わたしたちの日常の言葉でお話しになる。しかも、随所にユーモアがにじんでいるし、「大人向けの話」もニコニコとされる。そう、これは「贅沢な大人の時間」だという気がした。

スライドで紹介された代表作の内、数点をぼくは今年「プラド美術館」展で観ている。とてもいい展覧会だったが、佐々木館長が一緒だったら、感激もひとしおだったに違いない。

それにしても、無料でこれだけ充実した講義を受けられるのだから、岩手県立美術館ができて本当によかった。

|

« ふたりの巨匠 | トップページ | 風邪予防 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/98499/12449484

この記事へのトラックバック一覧です: 館長講座を聴く(岩手県立美術館):

« ふたりの巨匠 | トップページ | 風邪予防 »