「もの言う魚」白石隆一展
もりおか啄木・賢治青春館で開催中の「もの言う魚」白石隆一展に行ってきた。〈魚の画家〉として知られている画家だ。
魚の油彩、水彩を中心にパリの風景画などもある。この画家の作品をこれだけまとめて観たのは初めてだが、とてもいい。
展示されているのは、ほとんどが戦後の作品だ。東京大空襲で自宅を焼失しているので、多くの作品が失われたのだろう。なお、白石隆一は戦争絵画で名を成した。同じ岩手出身の橋本八百二もそうだった。いわゆるアカデミズム派の画家は国策に組み込まれていかざるをえなかったことが伺える。
戦後、白石は魚を描きつづけた。それは、やはり戦争絵画で名を成した向井潤吉が、戦後に農村の民家を描きつづけた足どりとどこか重なるような気がする。
白石隆一は松本竣介や萬鉄五郎らと比べて、決して広く知られているとはいえない。郷土にこんな素晴らしい画家がいたのか、とぼくの知人も驚いていた。もりおか啄木・賢治青春館のおかげで、ぼくもいい絵と出会えた。感謝したい。
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