さようなら、服部まゆみさん
服部まゆみさんの訃報に接し、『一八八八切り裂きジャック』をまっさきに思いうかべた。 ぼくの大好きな作品なのだ
有名な「切り裂きジャック」の史実を扱った、濃厚な時代ミステリだ。エレファントマンなど19世紀当時のロンドンのようすが活写されていて、読み応えがある。この本で犯人とされている人物は、すでに歴史が「シロ」と認めている。
そんなことは服部まゆみさんだって百も承知の上で、この小説をお書きになったのだと思う。結論が史実に反しているにもかかわらず、説得力があるのだから、豪腕というべきだろう。
服部まゆみ。1948年東京出身。1987年、『時のアラベスク』で横溝正史賞受賞。2007年8月16日、肺癌で死去。
ご冥福をお祈りします。
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