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マカフェリ・モデル

24日の当ブログで、マカフェリ・モデル(ギター)に触れたが、まだ紹介していないことに気がついた。

マヌーシュ・スウィング(かつてはジプシー・スウィングと呼ばれていた)の創始者ジャンゴ・ラインハルト全盛時代を支えたギターが、セルマーのマカフェリというモデルだ。セルマーは、サックスで有名なあのセルマー。ギターもつくってたんですね。

マヌーシュ・スウィングをやるなら、このギターがどうしても必要だと言っていい。津軽三味線を弾くのに太棹が必需品なのと同じようなものだ。

こんにちではもう生産されていないので、マヌーシュ・スウィングをやる人たちはコピーモデルを使っている。コピーモデルも千差万別で、一台一台注文に応じてつくるカスタムメイドもあり、それこそ上を見たらキリがない。

ぼくが入手したのは、きわめて大衆的なモデルだ。入門用とうたわれているが、これでプロ活動しているミュージシャンもいる(要は腕しだいってことですね)。

Dg255 もともと合板を使った、さほど高級なつくりとは言えないギターだ。コピーモデルの多くも合板を踏襲しているが、カスタムメイドのギターはクラシックギターのように単板を用いている。だから、価格も高価になる。

弦は一見スチール弦だが、低音弦は絹を芯にした独特の巻き弦が使われる。この弦との組み合わせで、マカフェリ・タイプのギターはスチール弦とガット弦の 中間のような響きを出す。また、どういう仕組みなのか分らないのだけれど、このギターは奇妙なビビり音を出す。ドラムを叩く人なら、シンバルのシズル音に似ているといえばわかりやすいかもしれない。
別にフレットに弦が当たってビビっているわけでもないのに、不思議である。

Optima フォークギター用のコンパウンド弦でも代用できるらしいが、専用の弦が数社から出ている。私が使っているのはドイツ製だ。かの国ではマヌーシュ・スウィングが盛んなのかもしれない。

マヌーシュ・スィングは信じられないような速弾きが命なので、ぼくにリードギターはとうてい無理だが、リズムギターもなかなか気持ちがいいのだ。

実は一昨年、左手の指が痛み、医者にみてもらったところ変型性間接炎と診断された。もうギターは弾けないと諦めていたが、昨年はじめから(たぶん、サプリメントの効果で)指の痛みがすっかり消えた。またギターが弾ける指になったのである。これが 新しいジャンルに挑戦するきっかけになった。

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コメント

ギター特有のビビリ音の事を「ウルフトーン」とか言うのだそうです。

三味線の話ですが太棹に限らず細棹でも三味線などは、どの糸をはじいても、皮を介して他の糸に共振して一緒に鳴り始めます、多分同じ原理かと思います。

まして太棹には共鳴りとは別に「サワリ」と言う機能が別に付いて居てさらに微妙なビビリ音をコントロールできる楽器ですよね。
本来、存在が邪魔なはずの「共鳴り音」や「ビビリ音」
さえ昔の日本人の感性は「良し」として感情表現の材料に加えた。
大陸アジアには似た楽器や三味線のルーツと思われる楽器は幾つも有りますが、特有のビビリ音は偶然くっ付いて来たモノ。
日本の太棹三味線はそれらを理解した上で唯一コントロールできるようにした、最高の楽器だと思って居ます。

必要悪さえ「音」の一部に加える日本人の感性って本当に素晴らしいと思いますがいかがですか?

西洋楽器の中で唯一マカフェリギターの音色は太棹と共通する音色が有りますよね、他のフォークギターより表板が薄く作られているのが(皮に近い?)原因でしょうか?
琵琶にも似た「ビァオ〜〜〜〜ン」って個人的にもやっぱり好きです(笑)

セルマー社に委託されたマカフェリさんはこんな必要悪の良さを知ってか知らずか、今となっては不明ですが
ジプシー達に何かしら感じ入る物が有ったものと勝手に解釈して居ます。

その昔、マカフェリギターには最初の頃、リゾネイター(ドブロギターの構造)が取り付けられて居たそうですが、現存する物の情報も無く今となってはその音も確かめようが有りません。

ジャンゴは開発当初マカフェリさんからリゾ付きの物と無しの物を預けられたらしいですが、彼はリゾ無しを好んだと有りました。
リゾ有りのオリジナルのセルマーマカフェリ。
どこかに残って居てYouTubeにアップされないもんですかね?

もともとオリジナルのセルマーマカフェリは総生産台数が1000本くらいだからその中でリゾ付きのギターが何本だったのか?全く分かりませんが今でも興味津々です。
レプリカメーカーでなぜ試作しないのでしょうね。

投稿: フォッフォ | 2009年2月 2日 (月) 03時17分

フォッフォさん、どうも。

マカフェリは津軽三味線とどこか共通点があるようですね。似たようなことを、私の楽器をリペアしているT氏が指摘しています。
「ナットと0フレットの高さに関して、6弦が高さが逆になっており(ナット側が高い)、一定以上の大きな入力に対し、ノイズが出るしくみになっておりますが、意図的なのでしょうか? 津軽三味線などは、同様の構造により、ノイズを乗せたアタック音が出るしくみに
なっておりますが・・・・。」
とのこと。

ちなみに、クラシックの弦楽器の世界では『ウルフトーン』は共鳴音(いい意味ではなく、共鳴による雑音)ですネ。チェロによくみられる症状です。

投稿: 斎藤純 | 2009年2月 2日 (月) 07時37分

はは、
三味線なんかウルフトーンのオンパレードですね〜
三の糸(一番下の細い糸、ギターとは逆の数え方)だけでメロディ弾くと一緒に二の糸三の糸もず〜っと鳴り続けます、ギターで言うオープンチューニングなので邪魔になりませんが。

ギターでもチェロでも良く出来て、良く鳴る楽器ってウルフトーンは付き物って事でしょうかね。
マカフェリと三味線は上手い事利用したもんだな〜と感心感心(笑)

投稿: フォッフォ | 2009年2月 2日 (月) 23時33分

はじめまして、(必要悪をよしとして表現方法の一つに加える日本人の感性)、この部分に大変感銘を受けました!

当方、都内でマカフェリを持ってジャズマヌーシュを演奏しながら文学や宗教なぞ勉強している大学一年生です、よければブログをリンクしてもよろしいでしょうか?

投稿: 山本大暉 | 2013年3月 9日 (土) 17時45分

山本さん、どうもありがとうございます。リンクはどうぞどうぞ。
マイナースイングというお店があるんですね!
いつか行ってみたいと思います。

投稿: 斎藤純 | 2013年3月12日 (火) 06時40分

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