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ソング・オブ・サマー

晩年のディーリアス(作曲家・6月30日の日記でCDを紹介している)を描いたテレビドラマ『ソング・オブ・サマー』(1968年)を観た。ケン・ラッセルのBBCディレクター時代の作品。

裕福な環境で作曲活動をしたディーリアスだが、晩年は若いころの放蕩のツケが梅毒という形でまわってきて、手足の自由と視力を失う。
そんな中でもディーリアスは作曲をづつけた。ドラマは、それを支えたエリック・フェンビーの視点で描かれる(脚本はフェンビーの記録をもとにしている)。
ディーリアスが音名や音符を口述し、それをフェンビーが楽譜に書いたり、ピアノで弾いて聴かせたりして完成した作品に『ソング・オブ・サマー(夏の歌)』などがある。このドラマを観ると、こんなに穏やかな音楽が、こんなに壮絶な状況から生まれたのかと驚嘆しないわけにはいかない。

ディーリアスの描き方がちょっと残酷で戸惑いを覚えたが、ラストを観ると納得がいく(感動的なのだ)。ケン・ラッセルはディーリアスを心底愛していたからこそ、冷徹な視線でドラマを撮ることができたに違いない。

パーシー・グレインジャーが出てきて、おや、と思った。陽気な作品をたくさん残したグレインジャーのお茶目ぶりがおもしろかった。

日本で公開されたのが何年なのか定かでないが、字幕の「デリアス」(かつてはそう呼んでいたそうな)が時代を感じさせる。

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