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海辺にて

『モーツァルトを「造った」男 ケッヘルと同時代のウィーン』(小宮正安著/講談社現代新書)に、ケッヘルが残したこんな詩が訳出されていた(ケッヘルはモーツァルトの作品目録をつくった、当時の知識人・ディレッタント)。

大きな息をふたたび吸いこみ

安らぎを知らず 深い怒りに満ちた海よ!

何をどんなに壊しても まだ満足できないのか?

激しく泡立ちながら 眼前のものを喰らい

荒々しく押しては返し 波の山を作り

後ろ立ちになって 激しく波を崩す

この怒りは 収まるところを知らないのか?

すべてはおまえの前に 壊されるしかないのか?

創造主の力によって作られたもの

創造主の力によって保たれたものは

たとえ変容を遂げようとも 朽ちることはない

だから 大波を以て押し寄せるがよい

古い海よ そして壊すがよい 気のすむままに

おまえの衝動には 限りがある

壊されたものは やがて新たな世界そのものと化すのだ







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コメント

今読むとグッとくる詩です。

ケッヘル氏、ウィーンの方のよう?海、実際に見たんでしょうか。ちょっと気になります。

モーツァルトはあちこち旅したから、イタリアの海やドーバー海峡見たはずですね。

この新書読んでみたくなりました。

投稿: さくらら | 2011年7月20日 (水) 10時46分

ケッヘルは当時の大知識人で、あちこち旅もしていました。
この新書、おすすめです。

投稿: 斎藤純 | 2011年7月20日 (水) 10時49分

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