さようなら、中村とうようさん。
中村とうようが亡くなられた。
十代半ばから二十代前半にかけて、私は中村とうようから強い影響を受けた。加藤周一と吉田秀和氏を知るまで、中村とうようは師匠であり、信頼できる相談相手だった。
大急ぎでお断りしておくと、この三人とおつきあいがあったわけではない。書物を通しての私淑にすぎないが、心の拠り所にしていた。つまり、私にとって中村とうようは加藤周一や吉田秀和氏と同様に、評論家という枠を遥かに超えた存在だった。
感謝とともに、心からご冥福をお祈りします。
それにしても、自殺とは。09年に加藤和彦、10年に今野雄二……。
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