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チャペックの『オランダ絵図』を読む

チャペックは「ロボット」という語の生みの親として知られている。チェコでペンクラブ創立に尽力し、後にプラハ・ペン会長としてプラハの国際ペンクラブ大会を開催した。ナチスが台頭していく時代のことだ。

オランダ旅行記がメインだが、後半にペンについての記述がある。日本ペンクラブの会員のひとりとして(理事をつとめた経験もある)、興味深く読んだ。独特の文明観に支えられた紀行文である。

オランダといえば自転車。その観察がおもしろい。

1.自転車に乗っている人は、自分の面倒は自分で見て、他人の車のことを自分に巻き込まぬ習性がある。
2.チャンスをうかがっていて、少しでも空いている場所を得られそうになると、直ちにペダルを踏み込む。
3.あまり苦労せずともよいように、またあまり騒ぎを起こさぬように、滑らかに前進して行く。
4.誰かと組になって、または群衆となって進んで行く時でさえ、自転車に乗っている人は歩行者よりももっと孤独で閉鎖的である。
5.自転車は、人々の中に一種の平等性と同質性を組織する。
6.自転車は、人々に、慣性または惰性に頼ることを教える。
7.そして、人々の中に、布団にくるまっているかのような静けさを求めたいというセンスを育成する。

この後、チャペックは自転車を否定する。それは本書を手にとってご覧ください。

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コメント

「カレル・チャペック」の「園芸家12ヶ月」は、15年程前、たった2年半住んだだけの庭のある家で土と戯れたあと、暖かい陽光に包まれた縁側で、足を庭に投げ出したまま読みふけるのが当時の僕の一番の楽しみでした。

投稿: カジパ | 2012年4月14日 (土) 12時51分

カジパさん>チャペックには、そういう側面もあったのですね。

投稿: | 2012年4月14日 (土) 18時51分

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