このコラムでも何度か盛岡ブランドについて書いてきた。盛岡でつくられる食材、特産品、民芸品などについて意識を高める意味で、盛岡ブランドという取り組みには大いに興味を持っているし、また応援したいと思っている。
ただ、盛岡市が地域ブランド戦略として進める「盛岡特産品ブランド認証制度」(盛岡タイムスの記事をご参照ください)には違和感を覚えないでもない。これは「お上のお墨付き」のようで抵抗を感じてしまう。本来、ブランドとはそういうものではないだろう(たとえば環境に配慮した商品に認定証を発行するという制度ならわかるのだが)。
スローフード発祥の地イタリアはピエモンテ州にバローロという素晴らしいワインがある。少し前までは無名のワインだったバローロが、どのようなステップで世界の一流ブランドの仲間入りを果たしたのか。豊富な資金と人材が投じられたが、それを支えたのは「食はイタリアが世界に誇るアートである」というひとつの哲学だった。
その努力が世界のワイン好きに認められたわけで、決してイタリア政府やピエモンテ州から「お墨付き」をもらって世界にひろまったわけではない。
なんだか志が違いすぎるなあ。偏差値教育を受けてきた団塊の世代特有の「点数主義」がこんなところにまであらわれているような気がするのは、ぼくだけだろうか。認証を受けなければブランドとして認めないという風潮になったら、それもいやですね。
だいいち、「そんな認証など受けなくても、うちは盛岡ブランドとしてやっていける」という商店、生産者だって少なくないだろう。逆にいうと、「認証されなければブランドとして認知されない」程度のものが認証を求めるということになるかもしれない。
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